部屋探しを始めるタイミングは、入居の1~2ヶ月前が理想とされています。しかし、家庭や仕事の事情によって急に引越しをしなければならない場合には、準備にそれほど時間がかけられないといったケースもあるでしょう。今回は、飛び込みで賃貸物件を探す際の注意点を解説したうえで、部屋探しにあまり時間をかけられない人が準備すべきことを紹介していきます。
不動産会社に飛び込みで行くデメリット
「飛び込み」とは、事前に内見などの予約をせず、不動産会社に直接足を運んで物件探しをすることを指します。基本的に飛び込みであっても物件は紹介してもらえるものの、効率的に部屋探しができない可能性も高く、時間の面から見てもデメリットは大きいのです。
時間短縮には逆効果? すぐに内見できないことも
部屋探しを行う人の多くは、事前にインターネットなどで物件の目星をつけ、不動産会社に来店の予約をします。そうした予約者や先客がいれば、飛び込みで足を運んだ人はなかなか案内をしてもらえず、待たされることが多いのです。
また、せっかくに気に入った物件が見つかっても、その日のうちに内見できないこともあります。物件の管理者が不在であれば、鍵を借りることができないため、内見を行うためだけに別日を設けなければならないのです。
そのため、時間を短縮する目的で飛び込みをしようとしても、逆効果になってしまうケースが多いといえます。
効率的に部屋探しをするポイント
スムーズに部屋探しを行うためにも、事前に物件の候補を絞り、予約をしておくことが大切です。待ち時間がなくなり、内見の手配も済ませておいてもらえるため、1日で理想に合った部屋が見つかる可能性も高くなります。
また、遠方への引越しなどで内見を行う時間がとれない場合には、「オンライン内見」を依頼するのもひとつの方法です。オンライン内見とは、現地にいる担当者が代わりに物件へ足を運び、ビデオ通話などで中継してくれるシステムを指します。
ドアの幅や収納の広さなどを採寸してもらえたり、日当たりや風通しについて教えてもらえたりと、実際に内見をして確かめるべきポイントをチェックしてもらえるのが特徴です。現地に行かなくても、詳しい部屋の状態を知ることができるため、急いでいるときにはとても便利なサービスだといえます。
ただ、すべての不動産会社がオンライン内見に対応しているわけではないため、事前に確認しておくことが大切です。
最低限これだけは済ませておこう! 不動産会社へ行く前に決めておくことリスト
効率的に部屋探しを行うためには、不動産会社へ行く前に最低限準備しておくべきことがあります。ここでは、事前に決めておくべき項目をひとつずつ紹介していきます。
住みたいエリアを明確にする
まずは、引越し先のエリアを明確にしたうえで、具体的に希望の条件を絞る必要があります。そのときに大きなポイントとなるのは、「最寄り駅」と「駅からの距離」の2点です。
最寄り駅については、職場や学校までのアクセスの良さ、周辺施設の利便性などが見ておくべきポイントとなります。
また、駅からの距離については、「徒歩所要時間」を決めておくことが大切です。徒歩所要時間とは、物件の立地を示す重要な情報のひとつであり、通常は「駅から徒歩〇〇分」といった形式で表示されます。距離80mを徒歩1分で換算し、小数点以下切り上げで計算します。たとえば駅から300mなら(300m÷80m=3.75分⇒切り上げ4分)徒歩4分となります。駅から近いほど利便性が高い半面、家賃も高く、遠いほど家賃を抑えられる傾向にあるのが一般的です。
そのため、どの範囲まで駅から離れていても許容できるかが、希望家賃以内に収めるための物件を選定する重要な判断基準となるのです。
家賃と初期費用の予算を明確にする
家賃は賃貸物件を探すうえでもっとも重要な項目といっても過言ではありません。無理のない家賃の目安は「手取り収入の3分の1以下」とされているため、まずは3分の1を目安に上限を設定しましょう。
ただ、貯金に力を入れたり、趣味や教育費などにお金をかけたりしたいといった場合には、さらに上限額を低く設定する必要があります。部屋探しを進めながら上限を下げるのは難しいため、最初の段階で現実的なラインを見極めることが重要です。
また、賃貸物件を借りるうえでは、初期費用としてある程度のまとまったお金が必要となります。初期費用の金額は物件によって大きく異なるものの、家賃を基に計算され、一般的には賃料の4~6ヶ月分が目安です。
間取りと必要な設備を決めておく
間取りや部屋の設備についても、事前におおまかな条件を絞っておくと、部屋探しをスムーズに行えるようになります。間取りは住む人数によってある程度絞り込めるため、不動産会社のほうで決めてもらうことも可能です。
しかし、設備は人によってこだわるポイントが大きく異なるため、細かく決めておくほうが無難です。「バス・トイレ別」「階数が2階以上」「オートロック付き」など、こだわり条件にはさまざまな種類があるので、どうしても必要なものから優先順位を決めておきましょう。
また、ペットを飼いたい人や楽器の演奏をしたい人は、それぞれ「ペット可」や「楽器可」といった条件のなかから部屋探しを行う必要があります。後から条件を加えると二度手間になってしまうため、初めから絞り込んでおくことが大切です。
不動産会社選びも重要! 仲介会社を見極めるポイント
スムーズな物件探しには事前の準備だけでなく、不動産会社のサポートも重要です。ここでは、良い仲介会社を見つけるためのポイントを見ていきましょう。
不動産会社を選ぶポイント
不動産会社を選ぶうえでのポイントとしては、「口コミ」「店内の雰囲気」「営業時間」「営業日」などが挙げられます。急いでいるときには、特に営業時間が長く、定休日のない不動産会社を選ぶことが重要です。
また、大手の不動産会社であれば、インターネットの口コミなどを通して事前にある程度の情報を入手することもできます。複数の不動産会社が候補に挙がっているときには、口コミでの比較も重要な判断基準となるのです。
地域密着型と大手の違い
不動産会社には大きく分けて地域密着型と大手の2つのタイプがあります。それぞれ異なる特徴を持っているため、状況に合わせてどちらを選ぶべきか決めることが大切です。
たとえば、地域密着型は「地域の事情に明るい」「掘り出し物件が見つかる可能性もある」「値下げ交渉が柔軟」といったメリットがあります。一方で、サービスはお店によってバラつきがあり、営業時間なども短いケースがあります。
大手不動産会社は「扱う物件数が豊富」「サービスの質が安定している」「キャンペーンを行っていることもある」などのメリットがあります。特に、家賃のキャッシュバックや仲介手数料半額などのキャンペーンは、個人で営業している地域密着型では難しいことの多いサービスのひとつです。
ていねいな準備がカギ! 入居審査をスムーズに通過するコツ
賃貸物件を契約する前には、入居審査に通過する必要があります。引越しまでの手続きを円滑に進めるためにも、入居審査にスムーズに通過するポイントを押さえておきましょう。
必要書類を漏れなく用意する
入居審査には「本人確認書類」「収入証明書類」「印鑑証明書」などが必要となります。また、賃貸借契約には、連帯保証人を立てることが条件となっているケースも多く、その場合には連帯保証人の分の収入証明書類も必要です。
保証人になってくれる人が遠方にいる場合には、書類のやりとりだけでも数日程度かかってしまうため、できるだけ早く動き始めましょう。書類を確実に用意することが、審査通過の第一歩となるのです。
入居審査で見られやすいポイントを押さえる
入居審査でもっとも重要となるのは、家賃の支払い能力です。主な審査項目は入居者と連帯保証人の年収や勤務先、勤続年数、雇用形態などであり、安定した収入の有無が大きなポイントとされます。
また、「収入と家賃のバランス」も審査で見られやすい項目のひとつです。希望する物件の家賃が収入に対して高額であると、支払いが難しいと判断されてしまう可能性もあるため、適切な家賃の物件を選定することも大切となります。
さらに、入居者自身の人柄も、審査されるポイントになる場合があります。近隣トラブルを起こしたり、契約のルールを破ったりする可能性があると判断されると、審査に落ちてしまうこともあるのです。
不動産会社で手続きを行う際の態度や服装なども審査結果に影響するため、常識的な振る舞いと清潔感のある身だしなみを心がけることが大切です。
物件探しは飛び込みよりも事前予約がおすすめ
ポイントをまとめます。
ポイント
- 飛び込みでも物件は紹介してもらえるが、待たされたりその日に内見ができなかったりするなどのリスクがある
- 事前に予約をすれば、その日に内見や手続きを済ませることができる
- 遠方などで物件を見に行けない場合にはオンライン内見が便利
- 事前に物件の条件を絞り込むことが大切
- 余裕があれば、不動産会社選びにも目を向けておく
事前にしっかり準備をして、スムーズな住まい探しをしてください。
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