温室効果ガス削減、小泉環境相「今まで入っていなかった先頭集団に入った」（読売新聞オンライン） - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

　小泉環境相は２３日、読売新聞の単独インタビューに応じた。インタビューの詳報は次の通り。

　――菅首相が、２０３０年度までに温室効果ガスを１３年度比で４６％削減するとの新たな目標を表明した。どう評価するか。

　マラソンに例えれば、今まで入っていなかった先頭集団に入ったと言える。安倍政権で石炭政策の見直しをはかり、菅政権でカーボンニュートラル（排出量実質ゼロ）を打ち出した。今回、４６％を打ち出し、さらに「５０％の高みを目指す」と宣言した。海外からは「ジャパン・イズ・バック」と受け止められると思う。

　菅首相が、５０年カーボンニュートラルを決断したことは国際的に評価が高い。今回の３０年目標は、その本気度が問われるものだった。一番のポイントは、３０年目標が何％であっても、「ここまでしかできません」という打ち出しにならないようにすることだった。

　日本が柔軟に国益を守れるような、幅を持った気候変動外交の素地を作らなければいけない。そのためには「日本は挑戦し続ける国だ」と明確に伝わるようにしなければいけないと思っていた。首相の「５０％の高みを挑戦し続ける」という発言は、クリアでパワフルなメッセージになった。

　――経済産業省内では、どれだけ積み上げても４０％という声もあった。そこから上積みできた要因は。

　一つ目は、私と梶山経産相が、それぞれ安倍内閣から引き続き菅内閣で役職に就いた点がある。気候変動対策の強化を目指す環境省と、産業界とぎりぎりやらなければいけない経産省が、立場の違いを理解したうえで、国際社会で日本が正当な評価を受けるため、首相にどう発信してもらうことが、日本のためになるかということを共有できていた。

　二つ目は、首相の決断力。これ抜きには語れない。

　三つ目は、環境省、経産省、資源エネルギー庁など、緻密な積み上げをやらなければいけない立場の職員が、空気の薄い登山を諦めずに一緒になって登ってくれたことだ。政治の力と霞が関の力が合わさった時に大きな仕事が出来る。今回はその典型じゃないか。

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