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Monday, August 1, 2022

夏の火災急増「今までにない事態」 前年比2・3倍の104件 神戸市内5~7月 - 神戸新聞NEXT

 今年の夏、神戸市内で火災が急増している。今年5~7月の発生件数は2021年同時期の2倍以上になり、1~7月の死者数は11人と、既に昨年1年間の10人を上回っている。夏場に増えている状況に、市消防局は「今までにない事態」と危機感を強め、チラシを作って注意を呼びかける。(名倉あかり)

 市消防局によると、火災は例年、空気が乾燥したり暖房器具を使用したりする冬に増加し、夏は減少する傾向にある。しかし、今年は、市内で5~7月に104件の火災が発生し、昨年同時期の45件に比べ約2・3倍に増えた。

 今年7月末までの火災による死者は10件で11人。うち9人は65歳以上の高齢者で、5人は1人暮らしだった。発生時間は午前3~6時が4件を占めた。

 同消防局によると、判明した死因のうち、半数以上が一酸化炭素中毒。就寝中などで火災に気付かず、煙を吸い込んで逃げ遅れたとみられる。

 「火に気付いた時はパニックになる。日頃より、寝ている場所からどう逃げるのかを考えてほしい」と同消防局の担当者。玄関で出火する場合もあるため、2パターンの避難経路をシミュレーションしておくとよいという。

 死者が出た10件の火災では多くの建物が全焼し、出火原因の特定は困難。夏は古い扇風機やほこりがたまりやすいコンセント周りなどが原因になる可能性もあるという。

 火災の増加を受け、同消防局は高齢者向けの啓発用チラシ約3万枚を作る。「とにかく逃げる」「煙を避ける」「引き返さない」という三つの注意点や、警報器の点検などを呼びかけており、8月中に市内の高齢者らへ配布する。

 帰省する人も多い盆休みを前に、担当者は「高齢の家族がいれば火災への注意点を伝えてもらい、改めて自宅のリスクを確認してほしい」と話している。

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