【写真】大きなピンクの花束を抱え…『藤田まさと賞』を受賞した石川さゆり
受賞作品は、石川が昨年3月25日にデビュー50周年記念シングルの第1弾として発表した「残雪」。加藤は「今までにない栄えある賞をいただいて、緊張しております」とあいさつ。「石川さゆりさんから『50周年なので何か歌を』と声をかけていただいたとき、本当にうれしくて。夢中になって曲を作り始めました」と、制作当時を回顧した。
「この人が歌うと考えただけで、いくつもいくつもテーマが浮かんでくる」という加藤は、さまざまなテーマの楽曲を提出したという。「歌はやはりどこかに希望と夢がなければいけないんですけれど」と持論も話しつつ、「私たちが今向き合っている世界はあまり穏やかな世界ではない。そんなとき、『厳しい思いを持っている人と一緒に希望が感じられるようなものでいいですよ』とおっしゃっていただいた」と制作中のやりとりを明かした。そして「それならばと最後に思い切り心の底にあるものを歌に託させていいのかなと思って、最後に作ったのがこの曲でした」と説明した。
同賞は、「浪花節だよ人生は」などのヒット曲で知られる歌手で作詩家の藤田まさと氏をたたえ、日本音楽著作家連合が主宰しているアワード。詩にポイントを置きつつ、作曲/編曲/歌唱といった、大衆歌謡としての総合的な完成度も選考基準としており、表彰式には同曲の編曲を担った斎藤ネコも参加した。
加藤は「ネコさんのアレンジもとても劇的で、イントロを聴いただけで厳しい吹雪が見えるような仕上がりでした」と感動を伝え、石川については「石川さんとお仕事をさせていただいたことで、日本語という言葉の奥に描けること、日本語が持っている旋律で描けることをもっともっと追求していきたい気持ちになれた」と力強く語った。
そんな言葉を受け、石川は「私たち歌い手は一生懸命に歌を歌って、レコード大賞とか歌謡大賞とかいろんな賞をいただける。でもそこには作詩、作曲、編曲の先生方がいらして。先生方がいなければ歌は生まれない。私たちは“表現者”です」と感謝し、「なので、今回こうやって『おめでとう』とご褒美をいただく際に、加藤さんや斎藤ネコさん、そしてディレクターさんまで表彰していただけたことがとてもうれしいです」と思いを伝えていた。
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