青森市にあった老舗百貨店「中三」の跡地一帯に２５日、東北や北海道で初出店の店舗も入った複合施設「ＴＨＲＥＥ」がオープンし買い物客でにぎわっています。
「ＴＨＲＥＥ」は、青森市新町にあった百貨店「中三」の跡地とその周辺に建つ２棟の複合施設でマンションや商業施設などが入ります。
２５日、いよいよ開業を迎え施設の前で行われた式典ではねぶた祭の囃子にあわせてハネトたちが「ラッセラー」と声をあげながら踊って会場を盛り上げたあと、テープカットが行われオープンを祝いました。
施設の前には開業を待ちわびた大勢の人たちが並び、カウントダウンのあと午前１１時ちょうどに開店すると、次々と施設の中に入っていきました。
この施設では東京で人気のベーカリーカフェが東北や北海道では初めて出店するほか、幅広い年齢層をターゲットにした複数のアパレルブランドや全国からえりすぐりの食材を集めたマルシェなどが並んでいます。
再開発を手がける会社の大坂和俊ゼネラルマネージャーは「青森市のランドマークとなり市民の買い物や憩いの場となりたい。再開発が進むなかで、新しい施設で助け合いながら街の活性化につなげたい」と話していました。
開業した「ＴＨＲＥＥ」には早速多くの人が訪れました。
青森市内から来た２２歳の女性は「大学生のときに住んでいた東京の駅前の店と似ていていいなと思う。洋服やコスメなどいろいろ買いたい」と話していました。
７０代の女性は「今までにない商品もあるようですし、最近の新しい雰囲気も取り入れているようなのでゆっくり見たい」と話していました。
また、妻や子どもと一緒に三沢市から来た男性は、「食材などがスーパーと比べたらいいお値段なので、ふだんとはちょっと違う特別な時に来たい」と話していました。
地域の発展に詳しい青森公立大学の足達健夫准教授はＴＨＲＥＥのオープンについて、「今まで、駅前の空間になかったものをとにかく出すということは非常にいいことではないか。これがきっかけになって、今後さらに開発が進むといいがこれからも注視したい」と評価しています。
その上で、「一番大事な『にぎわい』は、人が歩き回って生み出される。歩き回りやすい、行たくなるような空間をつくることが大事だ」として、今後は、公共交通機関の利便性向上や地元の商店街を含めた幅広い価格帯の商品を購入できる環境整備など、町全体をデザインする必要があると指摘しています。
青森駅の周辺では今回開業した商業施設「ＴＨＲＥＥ」以外でも新たな建物の建設が進んでいます。
このうち、青森駅東口には、来年度、商業施設やホテルなどが入る１０階建ての複合施設が完成する予定です。
また、新町２丁目では建設資材などの卸売り業者の本社跡地一帯に分譲マンションやビジネスホテルなどが入る１８階建てと１３階建ての複合施設が建設され、このうち、ホテルはことし７月にプレオープンする予定です。
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