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Thursday, June 29, 2023

今の学校現場がわからず不安なペーパーティーチャーに ... - 毎日放送

 深刻な教員不足を受けて兵庫県教育委員会が新たな取り組みを始めました。

 6月28日、兵庫県姫路市の姫路市立白鷺小中学校で、授業を受ける児童たちを見つめる大人たち。彼らは保護者ではありません。教員免許を持っているもののこれまでに教員として働いたことがない『ペーパーティーチャー』たちです。

 (兵庫県教育委員会の担当者)
 「子どもたちを目の前にして頑張る先生が実は大変不足しています」

 兵庫県教育委員会が調査したところ、今年5月1日時点で、神戸市を除く県内では小学校で73人、中学校で61人、高校で18人、特別支援学校で12人の、計164人の教員が不足。こうした中、すでに免許を持っているペーパーティーチャーたちが学校現場で働くことで教員不足が解消されると期待されているのです。

 一方で、免許取得から時間がたっているため「今の学校現場がわからず不安がある」との声もあり、今回初めて学校で講習会を実施。取材した日は29人が小中学生が授業を受ける様子などを見学しました。

 (約10年前に教員免許を取得した参加者・30代)
 「授業を見させていただいて、(タブレットなど)実際に近代の教材が使われているのを見ることができて、やっぱり教員の教え方も変わらざるを得ないと感じました」

 (約20年前に免許(音楽)を取得した参加者・40代)
 「自分の子どもの学校では音楽の授業を見たことなかったので、こうやって授業をするんだなというのはわかりました」

 大阪府箕面市にある箕面市立第四中学校。ここではすでにペーパーティーチャーだった先生が働いています。美術を教えるブラウワー幸枝先生(40)。教員免許取得後、一般企業などを経て、今年4月から週10時間ここで先生をしています。取材した日の授業では方眼紙で立体作品を作るための指導をしていました。

 この学校では美術は元々1人の先生が担当。約700人いる生徒の作品を1人で評価していました。しかし、今年4月からは200人をブラウワー先生が担当するようになり、負担が軽減されたといいます。

 (箕面市立第四中学校 立川隆志校長)
 「学校の方でも知り合いに電話したりしてもなかなか見つからないというのがあります。おかげさまで今は本校は教員が全員いるんですけど、箕面市内には教員がいない学校もたくさんありますので本当にいい人が見つかってよかったです」

 生徒たちからもこんな声が聞かれました。

 (生徒)
 「自由で楽しくできています」
 「すごいねとか褒めてくれたことがうれしかったです」
 「美術以外の話もして、面白い話をしてくれるので、美術の授業が楽しいです」

 ブラウワー先生は中学生に教えるのは初めてですが、今までにない充実感を覚えているといいます。

 (箕面市立第四中学校 ブラウワー幸枝先生)
 「美術の絵を描いたりする中でコミュニケーション能力だったり人の対しての思いやりみたいな、そういうのを学んでもらえたらいいかなと思っています」

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