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Saturday, July 22, 2023

夏の高校野球県大会5日目 富商、高岡第一 8強 - 読売新聞オンライン

 夏の高校野球県大会は22日、3回戦8試合が4球場で行われ、8強が出そろった。高朋は、今春の選抜大会に出場した氷見を延長十回タイブレイクの末に破った。高岡向陵は、今春県大会の準優勝校・富山第一を下した。富山商や高岡第一などほかのシード校は次戦に駒を進めた。4強を決める準々決勝4試合は、24日に県営富山、高岡西部の2球場で行われる。

  高岡向陵4―1富山第一

 高岡向陵は三回、仲村の適時打で先制。1点差をつけて迎えた九回は、一死満塁から相手の失策で2点を追加して突き放した。投げては初先発の茂路が六回途中まで七つの四死球を与えながらも2安打1失点に抑えた。

 富山第一は三回、ダブルプレーの間に同点に追いついたが、試合を通じて3安打と打線が振るわなかった。

  高朋7―5氷見

 高朋は3点を追いかける九回、松原の適時打や森本の犠飛などで同点に追いつくと、延長十回に木崎の適時打などで2点を加えて試合をひっくり返した。

 氷見は初回に山口の適時打などで4点をとって逆転したものの、二回以降は九回までに3安打に終わり、相手の反撃を許した。

昨夏の雪辱果たせず 氷見・青野

 ○…氷見の青野拓海投手(3年)は敗戦後、「過去最低の試合」と、淡々とした表情で振り返った。

 地元氷見の中学では全国大会にも出場し、他県の強豪校に進む道もあった。だが先輩の誘いもあり、父・英治さん(43)の母校でもある氷見への進学を決めた。

 1年秋からエースとしてチームを引っ張り、今年3月にはセンバツで甲子園の土も踏んだ。それでも脳裏にあったのは、昨夏の県大会決勝。けがで途中降板し、激戦の末に敗れた悔しさを、今大会で晴らすはずだった。

 3月に痛めた腰は問題ないと言い聞かせて投げ続けたが、制球が安定しない。被安打10で5失点。それでも「最後まで投げ切れたのはよかった」と前を向く。この経験を糧に大学でも野球を続ける。

  富山商3―1富山東

 富山商は二回、高松のスクイズなどで逆転すると、八回にも上田の内野ゴロの間に1点を追加した。投げては森、上田の継投で相手を計5安打に抑えて逃げ切った。

 富山東は初回、岡本の犠飛で1点を先制したものの、11三振を喫するなどして、追加点を奪えなかった。

  不二越工7―4未来富山

 不二越工は初回、草野の三塁打や石尾の安打などで3点を先取。四回以降も、石尾や桐が要所で適時打を放って効果的に追加点を奪った。

 未来富山は八回に池田や須磨谷の適時打で2点を返すなど粘りを見せたが、及ばなかった。

「みんなのため」に力 富山東・吉田

 ○…五回二死三塁のピンチ。富山東の吉田唯登投手(3年)=写真=はマウンド上で、帽子のつばを見つめた。「みんなのために勝つ」。自ら書き込んだ文字を眺めていると、力が湧いてきた。

 迎えた相手打者は4番だったが、決め球のスライダーで三振にしとめた。「思ったコースに決まった」とガッツポーズし、笑顔でベンチに駆け戻った。

 中学生の頃、当時のコーチにアンダースローを勧められ、試行錯誤を重ねて完成させたサイドスロー。球速は最速129キロと取り立てて速くない。それでも丁寧にコースをつき、微妙に動く球も使いながら、打たせて取る投球を貫いた。

 今大会は1、2回戦とも先発し、エースの鍛冶陽斗投手(3年)につなぐ役割を担った。この日もそのつもりで投げていたが、終わってみれば優勝候補を相手に8回3失点と、見事に試合を作った。「今までやってきたことを出せた。悔いはない」。きっぱりとそう言い切った。

  新川5―4富山工

 新川は1点を追う七回、泉の本塁打で同点に追いつくと、一死二塁から西野の適時打で勝ち越し。先発の塚越は12安打を浴びながらも、五回以降は連打を許さずに逃げ切った。

 富山工は初回に五十嵐の三塁打で先制するなど、四回まで優位に試合を進めたが、五回以降は三塁に走者を進められなかった。

  富山北部7―0富山いずみ

 富山北部は初回、瀬戸、清水、滝脇、斉藤、荒川の5連打などで4点を先取。五回にも4連打で3点を奪った。投げては福山と瀬戸が相手打者に合わせて交互に登板するなどしてつけいる隙を与えなかった。

 富山いずみは七回二死一、二塁の好機を生かせなかった。

  高岡第一13―6魚津工

 高岡第一は1点を追いかける四回、二死満塁から長田に2点適時打が出るなど、計4点をあげて逆転。七回にも6本の長短打で6点を奪って試合を決めた。

 魚津工は初回、藤田の適時打などで3点を先取するも逆転を許す。4点を追う六回、3点を挙げて粘りを見せたが最後に力尽きた。

  石動5―4桜井

 石動は3点を追いかける八回無死、川辺の適時打で2点差に詰め寄ると、なおも一、三塁で細川が左越えの3点本塁打を放ち、逆転に成功した。

 桜井は二回、敵失と飯田の適時打で3点を先取し、六回にも1点を追加して試合を優位に進めたが、八回に試合をひっくり返された。

不振乗り越え2安打 魚津工・舟本

 ○…初回、先頭打者として打席に立った魚津工の舟本光毅選手(3年)=写真=は、狙っていた内角の直球を、右翼線にはじき返した。二塁に滑り込み、右手を突き上げ喜んだ。その後、先制のホームを踏み、チームはさらに2点を奪った。自らの二塁打で「チームを勢いづけられた」と振り返った。

 今大会に入るまで、不安でいっぱいだった。6月頃から打撃が不調で、信頼している中学時代の野球部コーチに相談したり、沢辺剛監督に打順変更を願い出たりした。「打てなくてもできることがある」と気持ちを切り替え、今大会直前にようやく調子が上向いた。

 今大会は、この日までの2試合で6打数5安打。この日の試合前は、深呼吸しても震えるほど緊張したが、必死に踏ん張り、4打数2安打と気を吐いた。試合には負けてしまったが、「プレッシャーに打ち勝てたのは成長」と胸を張った。

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