フィギュアスケートの世界選手権(24年3月、モントリオール)で男子3連覇が懸かる宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が25日、前夜の代表発表時の状況を明かした。

前日24日閉幕の全日本選手権が行われた長野市ビッグハットに隣接する若里市民文化ホールで行われた代表記者会見に出席。今大会の2連覇で世界選手権代表には23日時点で内定の立場であり「とても光栄です。世界選手権に向けて最善を尽くしたいと思います」。前日24日午後11時半ごろの代表発表を知った状況を問われると「プライベートな食事をしていました。気づいたら12時を回っていたので、あんまりなんか…。『早くゲームをしたいな』という気持ちでした」と笑わせた。

この日までにステファン・ランビエル・コーチと、今季のジャンプ構成から外してきた4回転サルコーの練習再開を決めたという。

「(本番で)入れる、入れないは別として、練習を少しずつしていく。状態が良ければやりますし、サルコーに限らず、今跳べているジャンプを、よりきれいに跳ぶことが、最初にやらなければいけないことかなと思います。まずは目の前のことを、1個1個やっていこうと思っています」

世界選手権では、12月のグランプリ(GP)ファイナルのフリーで4回転5種6本に挑んで優勝したイリア・マリニン(19=米国)らとの競演が見込まれる。

「順当にいけば優勝できないと思っている。2連覇している自分として行くというよりも、僕が今までの最高の演技をしなければ優勝はないと思っています。あんまり3連覇ということに重圧を感じている場合ではないと、自分の実力から考えています。最善を尽くすということだけを考えて、調整をして臨みたいと思います」

冷静に自身の立ち位置を分析し、約3カ月後の大舞台を見据えた。【松本航】