部屋の中に海が出現?不思議なカーテン
揺れる水面に太陽の光が反射して、波紋がキラキラ…
今年の夏は海でリゾート気分を味わえなかった人も多いだろうが、自宅でもそんな“癒やし”の風景を楽しめる、こんなアイテムが開発中なのだという。
この記事の画像(6枚)それが、こちらの「Water Shadow Curtain」。
一見普通のレースカーテンなのだが、窓から差し込んだ光が床に落ちると…まるで海底のような“波模様”が現れるのだ。
考案者は映像作家・プランナーの川又音(@otokwmt)さん。
デザイナーの宮崎琢也(@mtmtmt0811)さんとともに開発を進めており、プランナー・紀小凡さん、エンジニア・佐野亮太朗さんも所属するクリエイティブ・ユニット「tokeru」の活動だという。
実はこの「Water Shadow Curtain」、2021年8月23日に
ずっと家にいるとなかなかカーテンを開ける機会がないから、部屋が海底に変わるレースカーテンを考えてみた。
日の当たる角度とか風の強さで、影の場所や揺れ方も刻々と移り変わっていくのを楽しめます!
と、Twitterにアイデアを投稿すると、「とっても素敵です」「欲しい!」「海好きにはたまらない」とたちまち話題となったもの。
翌日には「商品化に向けてチームで開発に動き出すことになりました」と報告のツイートがされ、最初の投稿には25万件以上の「いいね」(12月3日現在)がつくほどの人気となったのだ。
ずっと家にいるとなかなかカーテンを開ける機会がないから、部屋が海底に変わるレースカーテンを考えてみた。
「Water Shadow Curtain」
日の当たる角度とか風の強さで、影の場所や揺れ方も刻々と移り変わっていくのを楽しめます! pic.twitter.com/FZOZMLZlS7
— 音 / Oto Kawamata (@otokwmt) August 23, 2021
そして実際に開発がスタート。11月16日には試作中の画像も公開され、改めて注目されている。
単調な暮らしに「“アンコントローラブル”な存在を」
Twitterでの反響がプロジェクトを動かした「Water Shadow Curtain」。そのアイデアや開発の経緯などについて、川又さんにお話を伺った。
――アイデアはどこから生まれた?
tokeruで参加したデザインコンペの課題が「これからの幸福を考える」というもので、これをきっかけに今の時代を生きる人がどういうものを欲しているのか?を考えていったのがスタートです。
チームで議論しているうちに、「部屋の中にも、自然の移ろいを。」というコンセプトに行き着きました。リモートワーク等で自宅にいる時間が増え、毎日同じ環境で過ごすことで、暮らしが単調になっていると全員が感じていたため、ペットや観葉植物のような“アンコントローラブル”な存在があったら嬉しいのではないかと考えました。
そのコンセプトのもとでアイデアを出し合っているときに、ぼくが「部屋が海底のように変わるカーテン」を思いつきました。もし日光の透過や影によって海底や水面のような模様が床に現れるレースカーテンがあったら、カーテンを開けて日光を取り入れたくなるのではないかと思いました。そのアイデアを、デザイナーの宮崎が洗練させて、いまの“コースティクス(光の模様)”が現れるシンプルなデザインになりました。
――開発までのプロセスは?
コンペは残念ながら受賞できなかったため、一応Twitterにあげとこうというくらいの気持ちで8月に投稿を行うと、予想外に多くの反響を瞬く間にいただいて「ほしい!」「どこで買えますか?」という声がたくさんありました。そこで翌日から、チームで開発に向けて動くことになりました。
協力・応援したいというメーカーやデザインの企業の方から沢山ご連絡をいただき、現在はご協力いただきながら、日々試作を行っています。実際の素材を用いた厚み・色・柔らかさ・透明度などの実験に加えて、3DCGを用いた物理シミュレーションを並行して行っています。
元は東京ミッドタウンが行う「TOKYO MIDTOWN AWARD」に向けて作られたという「Water Shadow Curtain」。
新型コロナの影響により“おうち時間”が増えた現在、ルーティーン化している毎日がストレスになっている…という人も多いだろう。そんな毎日の単調さの中にちょっとした移り変わりを取り入れたい…そんなアイデアから生まれたのが、光の具合によってランダムにできる模様が癒しにも刺激にもなってくれそうなこのアイテムなのだ。
――波模様はどのようにして作っている?素材やデザインの工夫を教えて。
“コースティクス”とよばれる、透明な素材を屈折した光の線の集まりが模様になっています。建築やアート作品で用いられてきたものなので、それらの技術や論文などからリサーチしたことを参考に、開発を進めています。試作の過程を順次Instagramにて公開しています。
――こだわっている点や難しいところはどこ?
美しい光の模様が現れることと、風の力で揺らめくこと、の両者を実現する、設計や素材選びが現状のチャレンジで、実験を重ねています。ご協力いただける方や団体の方がいらしたら、ぜひtokeruまでご連絡いただけると幸いです。
――一般販売される時期や価格などは決まっている?
こちらはまだ未定です。展開が決まり次第、InstagramやTwitterでもお知らせしていきます。
コースティクスの仕組みを活用して、太陽光の当たる角度やカーテンの布地の揺れなどで波模様ができるWater Shadow Curtain。「着々と開発が進んでいてワクワク」「早く発売してほしいです」などの声も続々寄せられている。
現在実用化に向けて“開発段階”にあり、各メーカーや企業と協力しつつ試作中とのことなので、今後の展開を楽しみに待ちたい。
からの記事と詳細 ( レースカーテンに光が通ると部屋が“海の底”に? おうちを楽しむアイデア投稿から1日で「実用化に向け開発へ」 - www.fnn.jp )
https://www.fnn.jp/articles/-/270437
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