マイクロソフトはビデオ会議の参加者が同じ部屋にいるように見せる「トゥギャザーモード」を開発した
【シリコンバレー=佐藤浩実】米マイクロソフトは8日、ビデオ会議の参加者が「同じ部屋」にいるかのように見せる機能を開発したと発表した。仮想の講堂やカフェの座席に皆で座っているように表示する。在宅勤務の寂しさを紛らわすほか、通常のビデオ会議よりも疲れを軽減できるとみている。同社のサービスを通じて順次利用できるようにする。
「トゥギャザーモード」と呼ぶ新機能を開発した。カメラに映った顔から胸までの輪郭を切り取り、講堂や教室などに並んで座って見えるように配置し直す。これにより、発言している人に視線を向けると、画面上の自分もその人を見ているように表示される。ほかの参加者の反応もわかり、一体感が生まれやすくなるという。
アイデアを互いに出し合うような会議での利用を見込む。席順は参加した順番によって自動で決まり、49人まで「同じ部屋」に入れる。参加者をタイル状に表示する通常のビデオ会議と比べて視線のずれが気にならなくなるため、疲れも抑えられるとみている。
仮想現実(VR)の概念を広めた科学者として知られるジャロン・ラニアー氏が開発した。ラニアー氏は「『パンデミック中の会議』に焦点を絞った」と話す。別々の場所にいる人を同じ背景上に配置し直す発想について「やや滑稽に見えるかもしれないが(在宅勤務の)惨めさや孤独感を抑えられる」という。
新型コロナウイルス対策で広がった在宅勤務では孤独感を覚える人が増えており、「同僚とのつながりが薄れた」と感じている人が6割にのぼるとの調査もある。コロナ感染の収束が見えない米国などでは在宅勤務の長期化は避けられず、いかに従業員のメンタルヘルスを保つかが多くの企業の課題になっている。
新機能はマイクロソフトの「Teams(チームズ)」を通じて、7~8月にかけて順次利用できるようにする。あわせて、発言者の名前とともに英語字幕を付ける機能や、絵文字で反応を示す機能なども加える。
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July 08, 2020 at 01:26PM
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新型コロナ:ビデオ会議を「同じ部屋」で マイクロソフトが開発 - 日本経済新聞
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