東京圏への一極集中は変わらない。総人口の3割近くを占める1都3県のうち埼玉と千葉は減少に転じたが、東京は6万8千人余、神奈川が4千人余増えている。
1月1日時点の国内の日本人は11年連続で減少し、前年からの減り幅は初めて50万人を超えた。
2019年の出生数は86万人余と、初めて90万人を下回った。死亡数が出生数を上回る自然減が顕著になっている。
東京は出生率が全国で最も低い。そこに若い世代が集中する。出生数減少の大きな要因だ。
一極集中の是正に向け、安倍晋三政権は地方創生を看板政策に掲げる。現状は狙い通りの効果を見せていない。
15年度からの第1期は、地方で30万人の若者雇用を柱に据えた。ところが若い人の東京圏流入はむしろ加速した。19年の転入超過は14万8千人を超えている。
20年に東京圏と地方の転出入を均衡させるとの目標は達成に程遠く、先送りしている。
本年度からの第2期は、都市部に住みながら地方と交流する「関係人口」の拡大を打ち出した。1千自治体の参加を想定する。
地域に立脚していない雇用の創出や関係人口の拡大が、本当の地方分散につながるのか。これまで使われてきた国の地方創生交付金も、地方の主体性が発揮される仕組みだったとは言い難い。
政策の不具合を徹底検証し、実効性を高めるため住民も交えて現場の知恵を絞る必要がある。
流入が進む東京圏では、今までにない変化も表れている。新型コロナの感染拡大の影響だ。
総務省によると、5月の東京は外国人を含め転出が転入を約1千人上回った。7年前に外国人を集計に加えてから初めてのことだ。
内閣府が緊急事態宣言の解除後に行った意識調査では、東京23区に住む20代の35%が、地方移住への関心が高まったと答えている。過密の弊害やリスクを避ける意識の広がりがうかがえる。
東京圏で働く人が地方に軸足を移す動きが加速すれば活性化につながる。通信環境の整備など支援策を充実させ、移住を後押しする取り組みを考えていきたい。
災害への備えも地方での暮らしの鍵を握る。足元を見つめ、若者たちが地方に定着できる道筋を、ソフト、ハードの両面から整えていくことが大切だ。
(8月11日)
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August 10, 2020 at 05:24PM
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