大型で非常に強い台風10号は、九州のほぼ全域を暴風域に巻き込みながら北上しています。台風は朝にかけて、九州に近い西の海上を北上し、記録的な暴風や高波、高潮、大雨になるおそれがあり、最大級の警戒を続けてください。
九州ほぼ全域が暴風域に
中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の東側280キロ以内と西側165キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。この時間は、九州のほぼ全域が暴風域に入っています。
暴風・大雨の実況は
台風本体の雨雲がかかっている九州南部や鹿児島県の奄美地方のほか、本州や四国の広い範囲で大気の状態が不安定になり、雨雲が発達しています。
6日午後11時までの1時間には三重県いなべ市で50.5ミリの非常に激しい雨を観測したほか宮崎県五ヶ瀬町鞍岡で40ミリの激しい雨を観測しました。
九州南部で雨量が増えていて、宮崎県ではこの24時間に降った雨の量が多いところで500ミリを超え、すでに9月の平年1か月分の雨量を超える大雨となっています。
これまでの大雨で土砂災害の危険性が非常に高まり、鹿児島県、宮崎県、熊本県では、「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
また、宮崎県と大分県、それに三重県では「氾濫危険水位」を超え、氾濫の危険性が非常に高くなっている川があります。さらに満潮の時刻と重なり九州北部や中国地方の沿岸で潮位が上がっています。
今後の進路
今後の見通しです。台風は九州に近い西の海上を非常に強い勢力を維持したまま北上し、これから九州北部にかなり接近する見込みです。
暴風への警戒を
台風が接近している間、九州では、一部の住宅が倒壊するおそれがあるような猛烈な風が吹くおそれがあり、最大級の警戒が必要です。
高波・高潮への警戒を
さらに、九州や中国・四国地方ではこのあとしばらく記録的な高潮が発生し、海岸付近や河口付近などで大規模な浸水のおそれがあります。
大雨への警戒
7日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、九州南部で500ミリ、九州北部と東海で400ミリ、四国で350ミリ、近畿で250ミリ、奄美地方と関東甲信で200ミリ、中国地方で180ミリと予想されています。
特に台風が接近する地域では土砂災害が発生し、中小河川だけでなく大きな河川でも氾濫が起きるおそれがあります。
また、西日本や東日本の台風から離れている地域でもさらに雨量が増える見込みで、油断せず、土砂災害や川の氾濫などに警戒してください。
安全な場所での避難続けて
また、大気の状態が非常に不安定になり、積乱雲が発達しやすくなっています。落雷や竜巻などの突風にも十分な注意が必要です。
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September 05, 2020 at 04:11PM
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