新型コロナウイルスが猛威を振るう中、佐賀県内でも子どもの感染が増えてきている。流行の「第4波」が本格化した4月以降、県内で陽性が確認された10歳未満は56人で、10代は88人(いずれも24日現在)。子どもは無症状や軽症で済むことが多いとされるが、家族は対応に追われることになる。子どもが入院し、8日間付き添った佐賀市の30代女性は「当事者になってみないと分からないことがある」と話す。 女性の家族は子ども2人が陽性と確認された。共に軽症で、上の子はホテル療養に。下の子はまだ幼く、「何があるか分からない」(保健所職員)との判断で入院となった。女性自身は陰性で、入院した子とコロナ病棟の一室で退院までずっと一緒に過ごした。 入院の4日前、下の子を預けている保育園から「園の関係者から陽性者が出た」と連絡があった。県外への移動を控えるなど感染防止に努めてきたが、コロナが一気にわが家の問題になった。2日後、下の子の陽性が確認された。鼻水、せきとかぜのような症状が数日前からあったが、入院するころには既に治まっていた。 コロナ病棟では、4人部屋を子どもと2人で使った。シャワー室の利用時以外は部屋から出られず、外から鍵を掛けられた。室内の気圧を維持するために窓も開けられず、息苦しさを感じる一方、「子どもの症状が変化しても病院にいるという安心感があった」と振り返る。 隔離生活はホテル療養の子も同じで、終盤には「頭がおかしくなりそうだよ」とLINEで連絡が来たという。濃厚接触者として自宅待機する家族と電話などで励まし合った。 病院の看護師とは、1日3度の検温時に関わる程度だった。専用病床の使用率が高まる中での入院で、ナースコールは鳴りっぱなしだった。病棟の様子をうかがうと、「現場はすごいですよ」と教えてくれた。 退院する時、病室前には3人の看護師が掃除道具を持ってスタンバイしていた。次から次に来る患者さんを迎えるためのようだった。「看護師さんたちには感謝しかない」と女性は語った。(宮﨑勝)
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