今度こそ、脱汚部屋を叶え、綺麗な部屋で生活したい…。そう思っても片付けが苦手な人は何から始めたらいいのかわからないと悩んだり、時間がかかりそうで面倒くさいと感じたりし、二の足を踏んでしまうことも。
しかし、自分がなぜ片付けられないのかを理解し、無理なくできる片付けのテクニックを知れば、片付け上手になるのも夢ではない。
そこで本稿では、8冊の片付け本をもとに、片付けられない原因や片付けの始め方、工夫が盛り込まれた片付けのコツをご紹介。ぜひ参考にし、憧れのスッキリ部屋を手に入れてみよう。
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なぜ片付けを苦手に思ってしまうのか?
収納スペースが十分でない、片付けてもなぜかすぐ散らかってしまうのでやる気がおきないなど、片付けが苦手になってしまった理由は人それぞれ。
だが、その中でも片付けを始められない大きな原因になりやすいのが、時間が持てないこと。仕事や家事、育児に忙殺される日々の中、片付けにまで手が回らず、部屋が散らかってしまっているという人はきっと少なくない。『あしたの、のぞみ』(森下えみこ/日本文芸社)には、そんな等身大の“私”が描かれており、親近感が湧く。
主人公ののぞみは、どこにでもいる30代女性。
まわりの人たちの人生や世間の声を気にしつつも、まずは自分のために目の前のことを大切にしようと思い、暮らしのメンテナンスを始めることに。片付け本を購入することでやる気をチャージし、キッチン周りを綺麗にすることに成功した。
しかし、クローゼットの整理に手を出した途端、予想をはるかに超える洋服の量に圧倒されてしまい、片付け意欲が低下。
「頑張らなきゃ」と「頑張りたくない」の狭間で葛藤するも結局、もうひとがんばりができず、片付けは一時中断となってしまった。
こうした心理描写は、共感必至。日々の暮らしをこなすだけで精一杯な私たちにとって、「頑張る」の気持ちがないと続けられない片付けはハードルが高いように感じられる。仮に、頑張って部屋を綺麗にできたとしても、手間や時間がかかる整理整頓術だと綺麗な状態をキープすることが難しい。
また、のぞみのように一人暮らしであると、誰にも咎められないため片付けがより億劫に感じられたり、部屋数に限りがあることから収納がない部屋の片付け方に悩んだりして、汚部屋を改善できないこともあるものだ。
まさに等身大の自分が描かれているかのような本作は、自分が片付けられない理由に気づける1冊。心の本音に耳を傾けることで、片付け上手への第一歩を踏み出してみてほしい。
医学博士が解説! 片付けられない原因は「脳」にあった
なぜ、こんなにも片付けが苦手なのか。片付けが得意な人とは、どこが違うのだろう。長年、そんな悩みを抱え続けてきた人にビッグニュースがある。その原因、実は「脳」にあったのかもしれない。『片づけ脳──部屋も頭もスッキリする!』(加藤俊徳/自由国民社)は、脳科学の観点から片付けられない理由を解き明かしたユニークな書籍だ。
著者の加藤さんは、脳内科医で医学博士。これまでに1万人以上のMRI脳画像をみてきた。加藤さんは脳を機能ごとに区分し、それぞれの場所を「◯◯系脳番地」と表しているのだが、本書では片付けられないのは脳番地が弱っていることが原因だと指摘している。
例えば、ものが散らかっていても気にならず、放置してしまう人は「視覚系脳番地」が、片付けが面倒くさいタイプは「運動系脳番地」が弱いのだそう。「片付けられない」とひとくちに言っても脳という観点から見てみると、大きな違いがあるのだ。
弱った脳番地はトレーニングで鍛えることができる。例を挙げると、視覚系脳番地が弱い人は「電車の中ではスマホを見ずに窓の外を眺める」というトレーニングをするとよいのだそう。
片付けられない原因は性格ではなく、脳にある。そう知ると、自分にとって本当に必要な対処法が見えてきそうだ。
無意識にしている「悪習慣」が汚部屋の原因かも…?
ふと気づくと、自宅が散らかっている…。そう思うことが多い人は、無意識にしている行動や習慣をチェック。汚部屋が完成してしまうプロセスを解き明かしていこう。
その際、参考になるのが『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら 二度と散らからない部屋になりました』(なぎまゆ/KADOKAWA)。見過ごしがちな自分の悪習慣に気づける作品だ。
本書では元・片付けられない人だった著者が、足の踏み場もないほどものが多い友人宅の片付けをレポート。
例えば、友人Aさんは以前目にした片付け法を参考に、落書きや切り抜きを封筒に入れて保管していた。だが、途中でワケがわからなくなり、クローゼットに押し込むことが習慣になったため、汚部屋が完成していた。
また、部屋が散らかっているため、行方不明になった文具を見つけることができず、ボールペンの替え芯を50本も所持していたよう。
こうしたAさんの習慣を目にすると、自分の暮らしも振り返りたくなる。もったいなくてなかなかものを捨てられなかったり、いつか使うかもしれないと思い、ものを保管し続けたりと、知らず知らずのうちにやってしまっている悪習慣は意外と多い。だが、ちょっとした片付けテクニックを取り入れれば、悪習慣は簡単に断ち切れる。
例を挙げると、Aさんと同じく、部屋の中で文房具が行方不明になってしまいやすい人は「今使っている物」を1種類ずつ出し、ケースにまとめて机の上へ。ストック用や普段使わない物は1カ所に収納し、「1本使い切ったらストックからひとつだけ出す」を習慣化。
こうすれば、在庫が一目で確認できるため無駄な買い足しがなくなり、文房具が見つからずにもどかしい思いをしなくてもよくなる。
このように悪習慣に陥っていることを自覚し、意識して習慣の変化を図ることが、よりよいサイクルをもたらしてくれる。
片付けには「自分の才能に気づける」というメリットも!
手が届くところにものがある生活は、意外と便利。だから、今のままでいいと自分に言い聞かせ、片付けを避けてきた人もいるのでは? だが、実は片付けには単に部屋が綺麗になるということ以外にも、大きなメリットがある。
そのひとつが、「片付けないといけない…」という目に見えないプレッシャーから解放されること。片付けなければならないのに片付けられない状態は、とても苦しいものであるからこそ、そのストレスがなくなれば、心や頭も軽やかになる。
そして、片付けには「自分の才能に気づける」という意外なメリットも。それを教えてくれるのが『あなたの部屋が汚いのは、才能がありすぎるから』(伊藤勇司/主婦の友社)。
著者の伊藤さんは、1万件以上の汚部屋片付けサポートをする中で汚部屋の人ほど、隠れた才能を持っていることに気づいた。夢を見つけ、新しい道を切り開いていく、クライアントたち…。その姿を見て伊藤さんは「部屋は自分の夢が書かれており、夢を叶える居場所」だと思うように。
そこで、普段の行動を振り返るだけで、眠っている才能がわかるチェックリストをチェックしてみよう。
「アーティスト系」「スター系」「ファッショニスタ系」「ヒーロー系」「隠れリーダー系」という5タイプのうち、自分がどれに当てはまるのかを確認。「才能を伸ばす片付け方法」もわかる。
例えば、「アーティスト系」は独特の価値観を否定されたことから、無難で人に好かれるものを選び、部屋が好きでもないもので溢れてしまう傾向があるため、自分の感性を大切にし、「捨てる」習慣を身につけることが才能を開花するカギに。
このタイプは「捨てることを通して頭の整理をすること」が重要なので、漠然と物を減らすのではなく、ものの選び方を見直す気持ちで捨てるとよいのだそう。
こだわりがあるもの、好きなもの、どうしても残したいものだけを残していくと、「捨てる」作業で自分の価値観が明らかになり、感性を表現できるようになるのだ。
片付けにはちゃんと意味があり、「新しい未来を掴む」というメリットも得られる――。そう知ると、片付けへのハードルが少し低くなりはしないだろうか。
からの記事と詳細 ( 片付けのコツがわかれば汚部屋が生まれ変わる! やる気が自然とアップする片付け術 - ダ・ヴィンチニュース )
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