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Saturday, February 12, 2022

子供たちに「二刀流のススメ」 平野歩に続け、可能性広がる複数競技 - iza(イザ!)

夏季、冬季両方の五輪に出場した日本選手
夏季、冬季両方の五輪に出場した日本選手

11日の北京五輪スノーボード男子ハーフパイプ(HP)で優勝した日本の平野歩夢(あゆむ=23)=TOKIOインカラミ。日本中をわかせた滑りから一夜明けた12日、半年前の東京夏季五輪に出場したスケートボードとの「二刀流」を経ての金メダルに「この4年間は挑戦だった。壁は多かったが、今までにない経験ができた」とかみしめるように喜びを語った。

「誰もやったことがないから」という向上心と好奇心で二刀流に取り組み始めた平野歩のほかにも、二足のわらじで北京五輪に臨んだ選手はいる。フリースタイルスキーの男子モーグルで7位に入賞した原大智(24)=日本スキー場開発ク=は平昌(ピョンチャン)五輪の後、競輪選手としてデビュー。パラリンピックでも、北京大会日本選手団の主将に選ばれたアルペンスキー女子の村岡桃佳(24)=トヨタ自動車=は昨夏の東京大会は陸上で出場した。

夏冬両方の五輪出場を成し遂げた日本選手はスピードスケートと自転車の橋本聖子をはじめ、平野歩で5人目。異なる競技でトップに立つ難しさと、かつては道一筋に競技を極めるのがよしとされていた風潮があったため、決して多くない。しかし、昨今は複数競技に取り組むことで、体がバランス良く鍛えられるといった利点のほか、一般レベルでは、多くの競技と接することで、スポーツ人口の減少を防ぐことにつながると指摘されている。

子供たちに多くの競技に触れてもらう動きも広がっている。公益財団法人滋賀レイクスターズ(大津市)は小学3年から6年生を対象に、季節ごとにサッカー、陸上、ダンスなど、さまざまな競技を体験してもらう「シーズンスポーツスクール」を開校している。

陸上女子棒高跳び日本記録保持者で2012年ロンドン五輪に出場、滋賀レイクスターズ理事の我孫子智美さん(33)は複数競技挑戦の効果を「思った通りに体を操るための下地や『できない』を『できる』にするための考える力を養うことにつながる」と説明する。この取り組みは評価され、このほど、関西広域連合・関西経済連合会主催の「第3回関西スポーツ応援企業表彰・スポーツ振興賞」を受賞した。

ひと昔前なら、どっちつかずともいわれた二刀流。自らの可能性を広げた子供たちの中から「一兎でなく二兎を追える」アスリートが次々と出てくるかもしれない。

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