NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後八時)は、前半のヤマ場の源平最終決戦「壇ノ浦の戦い」を描いて、新しい局面に入った。取材に応じた主人公・北条義時役の小栗旬(39)は「源頼朝(大泉洋)に従う義時は、今までにない仕事を振られ、大きな決断をしないといけなくなる。物語の大きな目玉になってくる」と次の見どころを明かした。 (上田融)
平家滅亡後、後白河法皇(西田敏行)の謀略で、源氏の棟梁(とうりょう)の頼朝と、平家を滅ぼした弟の義経(菅田将暉)が対立。義経は追い詰められる。頼朝の右腕の義時は、逃げるに逃げられない立場にいることに気づく。そこで義時がどういう動きをしたのかが、今後展開される。
鎌倉幕府の内部抗争では数々の政敵を粛正し、最後まで勝ち残ったとされる義時。脚本の三谷幸喜は制作発表時、「日曜夜八時に描いていいのかというぐらいダークな主人公」と述べていたが、小栗は「ダークというよりは、シビアな決断を毎回迫られる状況。北条家が生き抜くにはどうすべきなのかと選択した判断の結果、やったことが残忍だった、みたいなことだと思う」と分析する。
序盤は周りに振り回され、右往左往する様子が描かれたが、シビアな決断を重ねる中で義時の迷いは減っていく。「どこまで迷って、どこでそれをやめたのかは、丁寧にみんなで作っている」という。
平家を倒すために共に戦った御家人たちを粛正するなど厳しいシーンが続くことには「正直言うとけっこうしんどい」とも。一方で「明るく楽しい北条一家だったが、これからは次々と決断を迫られる。誰かをはめないといけない、誰かを落とさないといけない、という選択肢なので」と気持ちを奮い立たせる。
ただ、そんな内容でも現場は明るいという。清水拓哉制作統括は「重苦しい大河ではない。後半も三谷さんの脚本により、笑える仕掛けがある」と明かす。
源平合戦時に二十代前半だった義時は間もなく三十代中盤の設定となり、小栗自身の実年齢にも近づく。
ドラマの義時と自分は似ているかの問いに、小栗は「この時代の人物を自分に投影するのは難しい。でも間違いなく、自分のパーソナルを含めた義時になっている。僕でなければあの義時になっていない。俳優が持つ何かしらの部分は(義時の人物像に)出ていると思う」と語った。
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