自宅で過ごす時間が増えた今年、料理や掃除など日々の営みの中で楽しみを見つけようと工夫した人もいたのでは。そんな社会の空気と呼応するように、東京都内の古いアパートで暮らす二十代の男性が日常の暮らしを発信する動画が、人気を集めている。多くの人を引きつける魅力を探った。 (今川綾音)
窓からやわらかい光が差し込む台所で、小気味よい音を立てて野菜を刻む。焙煎(ばいせん)器でいった豆をミルでひき、コーヒーを入れる。奥平真司さん(26)が配信する十分ほどの動画は、慈しむように家事をする奥平さん自身の様子を淡々と映し出す。日差しの加減や生活音が目や耳に心地良く、部屋に漂うゆったりとした空気まで感じ取れるようだ。
「日常に追われて忘れていたことを思い出しました」「昭和の時代の懐かしい香りがしてくる」「いろんな生活音が良いです。短編映画のようでした」。動画には男女を問わず幅広い年代から共感や憧れのコメントが届く。配信開始から三年余り。今や登録者数二十六万人超の人気ユーチューバーだ。
奥平さんが暮らすのは、築三十年の1DK、都内では格安の家賃四万八千円のアパート。動画編集などの仕事もする九畳のリビングに...
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