緊急事態宣言中ですので、今回もバリアフリー温泉実践編をお届けします。前回は温泉宿選びに最も大切なのは、お風呂の形状を確認することだと書きました。
入浴できるお風呂を確認したら、予約の際に「館内の段差の有無」「利用する部屋の構造」「食事スタイル」「貸し出し備品」なども把握しておくと、滞在中にストレスがたまりません。
バリアフリールームを備えた宿でも、駐車場から玄関、ロビーから客室までといった、滞在中に利用する館内の経路の段差や階段がどうなっているのかたずねてみましょう。
段差がある場合はスロープ設置の有無などを説明してくれるはずです。また予約する部屋の広さとドア幅を聞くことをお勧めします。車いすで客室内を移動できる広さがあるか、床はフローリングか畳か。ドア幅は八十センチ以上あればいいと思います。電動車いすなどサイズの大きなものについては九十センチあると安心です。
食事については、客室かレストランか。そこにはテーブルといすがあるか。テーブルは、車いすのまま使用できる高さなのか。また個室はあるのか。出される食事は刻み食やペースト食、アレルギー対応のアレンジは可能なのか−といった点を確認しておきたいです。もし食のアレンジができない宿なら、食べやすい食事を持参しなければなりません。
貸し出し備品も宿によって違います。畳を傷つけない車いすの車輪カバーや、入浴時にあると安心な滑り止めマットやステップ台、着脱式手すりなどのことです。どのような備品を借りられるのか、確認しておきましょう。
山梨県河口湖温泉・富士レークホテルはかれこれ二十年以上もバリアフリー温泉に取り組んできたので、お客さんを受け入れ慣れています。玄関からどのフロアも段差なし。全七十四室中二十三室がバリアフリールームです。バリアフリールーム=写真(上)がスタンダード、同(下)がコンフォート=も七タイプありますから、身体の状態と希望の宿泊価格を相談して部屋を決められます。食事のアレンジもあり、備品も多数用意されています。
静岡県伊東温泉・青山やまとは三世代あるいは四世代旅行で利用するお客さんが多いことから、バリアフリールームにはコネクティングルームとして和室があります。
初めてのバリアフリー温泉の旅は富士レークホテルや青山やまとのように慣れた宿に行くと安心です。(温泉エッセイスト)
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からの記事と詳細 ( <山崎まゆみのようこそ!バリアフリー温泉>旅の計画 部屋と食事編 予約時に細かく確認を - 東京新聞 )
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