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Tuesday, October 25, 2022

記録的円安の影響 母国に送金の外国人や 関西の中小企業は|NHK 関西のニュース - nhk.or.jp

記録的な円安の影響が広がっています。
日本で暮らす外国人が母国に現金を送金する際、これまでより金額が減ってしまう事態が生じています。

大阪・ミナミで海外への送金サービスを行っている会社では、金額に応じた手数料を支払うことで、世界のほとんどの国に送金することができます。
25日朝も送金を希望する客が訪れていて、このうち、ことし(令和4年)6月にパキスタンから留学で来日した24歳の男性は、母国の家族に10万円を送っていました。
しかし、記録的な円安の影響で、男性がパキスタンの通貨、ルピーで送金すると、これまでより金額が減ってしまう事態が生じています。
男性が▼先月(9月)末に送金した際は、1円あたり1.63ルピーほどでしたが、▼25日はおよそ1.45ルピーまで落ち込んだということです。
男性は「非常に低いレートだ。食事代などもかかるので、上がってほしい」と話していました。
また、毎月数万円ずつ、フィリピンの家族に送金しているという女性は、「兄の妻の透析の費用を援助するため送金しているが、日本での暮らしもあるので、金額を増やすのは難しい。円安はしかたないが、早く戻ってほしい」と話していました。
送金サービスの会社によりますと、円は、取り扱うほぼすべての通貨に対してレートが下がっていて、訪れる客の数は1年前と比べて、2割から3割ほど減っているということです。
さらに、客のなかには円安の影響で帰国を考えていると話す人もいるということです。
送金サービス会社のナレンドラ・バスネットさんは「これまでで最もひどい円安の状況だ。レートが上がるのを待つ人もいるが、仕送りなどで送らざるをえない人もいる。先行きも見通せず心苦しい」と話していました。

【円安などで苦況の中小企業も】
急激な円安に加えて原油価格の高止まりの影響を受け、発泡スチロール製品をつくる大阪の中小企業からは、コロナの影響で需要が回復しないなか、販売価格だけがあがる、今までにない状況だといった声が上がっています。

大阪・中央区に本社を置く「トーホー工業」は、箱などの発泡スチロール製品を年間およそ1億個、製造しています。
発泡スチロールの原料は、石油からつくる直径およそ3ミリのビーズで、このビーズの仕入れ先は海外から原材料を購入しています。
このため、急激な円安に加えて原油価格の高止まりの影響が出ていて、原料のビーズの仕入れ価格は価格の上昇が始まった去年5月と比べて2倍になったということです。
さらに、機械の燃料の重油や電気料金も値上がりしたため、発泡スチロール1箱あたりの現在の製造コストは去年1月と比べて50%増えたということで、これまでに1箱の販売価格を30%上げました。
トーホー工業の柴田貢 会長は「コロナの影響で発泡スチロールの需要が回復しないなか、販売価格だけがあがる、今までにない状況です。製造コストが膨らんでいて販売価格を上げなければ、事業の継続は難しくなっています。国の経済政策そのものを変えないと、円安の状況は戻らないのではないかと思います」と話していました。

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