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Sunday, April 16, 2023

フルフィルメントと3PLの違いは?業務範囲の違いや各サービスの ... - ECのミカタ

「フルフィルメント」という言葉を耳にしたことがある方も多いですが、「聞いたことはあるけれど、実際はよくわからない」「3PLという言葉も聞くけど何が違うの?」と疑問の声もよく聞きます。本記事では、改めてフルフィルメントとは何か、3PLとの違いは何かを中心に、双方のメリット・デメリットについてご紹介します。

フルフィルメントと3PLの業務範囲の違い

参考:https://digital.tosho.co.jp/column/ec/210114_3.html

フルフィルメントはEC運用の「受注からアフターフォローまで」を担っていますが、3PLの業務範囲はその中の「物流」に関わるものだけと限定されています。

フルフィルメントとは?


フルフィルメント(Fulfillment)は英語で「実現・遂行・達成」などの意味を持ち、EC業界においては受注からアフターフォローまでの一連の流れのことを指します。「受注」「在庫管理」「物流管理」「発送」「決済」「顧客対応」など、ECに関するすべての業務が包括されたものがフルフィルメントです。

フルフィルメントに含まれる業務の範囲

フルフィルメントは「受注が入ってから顧客の手元に商品が届いた後まで」顧客接点をもつ業務のため、EC業務の中でも直接顧客満足度に関わる重要な部分を担っています。フルフィルメントが上手く稼働していないと、顧客満足度の低下につながってしまうため、人的ミスなどを減らし迅速な業務遂行のためにも、円滑なシステムの構築が重要です。

3PLとは?


3PL(サンピーエル・スリーピーエル)は英語の3rd Party Logisticsの略で、「荷主企業に代わって、最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提案を行い、かつ、それを包括的に受託し、実行するサービス」と定義されています。

3PLは国土交通省も推進している事業の一つで、3PLの普及によって物流の効率化が地球温暖化問題への対応や、地域雇用の創出につながるとされています。

参考 :国 土 交 通 省 |3PL 事 業 の 総 合 支 援(https://www.nikken-totalsourcing.jp/business/tsunagu/column/755/

3rd Party Logisticsの構成


サードパーティーに対する、「ファーストパーティー」「セカンドパーティー」には下記の事業者が該当します。

荷主と物流事業者に対し、第三者の立場から物流業務を代行するのがサードパーティーです。

アセット型とノンアセット型


3PLの事業形態は大きく2つに分かれており、アセット型とノンアセット型があります。英語の「asset(資産)」が語源です。

ルフィルメントサービスを利用するメリット・デメリット

フルフィルメントは商品の受注からアフターフォローまでを、「一連の業務」として行えるためスムーズな遂行が可能ですが、リソース不足などフルフィルメント業務を自社内だけで賄うのは難しい場合もあります。企業の抱える課題に対して、フルフィルメントサービスを行う企業もあるため、ここで紹介するメリット・デメリットが導入の参考になれば幸いです。

フルフィルメントサービスを利用するメリット


先に述べたように、フルフィルメントには多くの業務範囲が含まれているため、自社のリソースを割けない場合や、逆にフルフィルメント業務のための人員確保にコストがかかる場合があります。

フルフィルメントの整備には多くの時間や費用がかかり、ECを運用する間ずっと固定費として利益の圧迫に繋がる可能性も。しかし、外部のサービスに委託することで、無駄な人員確保のコストカットや、社内リソースをマーケティングや集客試作などのコア業務に割くこともできるようになるでしょう。

また、社内リソースだけではフルフィルメントを十分に稼働できていなかった場合、外部サービスを利用することで質の高いサービスを顧客に提供できるようになる可能性があるため、顧客満足度の向上も考えられるかもしれません。

フルフィルメントサービスを利用するデメリット


一方で、今まで行ってきた顧客対応などを外部に委託してしまうと、直接的な接点が失われてしまうため、顧客の意見を反映しづらくなってしまう可能性もあります。

顧客の意見を反映しづらくなる可能性を踏まえ、フルフィルメントサービスから取得できる顧客情報以外に、直接顧客からの意見を貰える方法を考える必要があります。

また、外部サービスを利用するという事は、サービスの利用コストがかかります。サービス利用の際には、社内の状況や費用対効果などを一度洗い出し、どの事業者のサービスが自社に合っているかをよく確認したうえで検討することが大切です。

ECを始動したばかりで外部サービスを利用する場合にも、注意が必要です。最初から顧客対応を外部サービスに任せてしまうことによって、社内にバックヤードのノウハウが蓄積できない状態となります。万が一、利用しているサービスが停止してしまった場合などに、社内に対応できる人材がいない場合、顧客への対応に追われ混乱が生じる可能性も考えられます。

3PLサービスを利用するメリット・デメリット

EC業務の中でも、物流は人員が多く必要になる部門です。この物流部分を外部に委託することで、社内にどのようなメリット・デメリットをもたらすのかを紹介します。

3PLサービスを利用するメリット


3PLの一番大きなメリットは、物流に特化したサービスであることです。

自社で物流機能を持つ場合には、イニシャルコストのインパクトは大きなものです。また、規模が大きくなるほど一定のランニングコストがかかります。しかし、物流は季節需要などさまざまな要因で荷量が少ない月もあるでしょう。自社で物流運用を行う場合、繁忙期・閑散期だからといって人員を簡単に増減できるわけではありません。

外部サービスを利用することで、この固定費が変動費となるため、荷量が少ない月などはコストカットでき、無駄なコストの改善が見込めます。

また、3PL事業者は先に述べたように、荷主に代わって効率的な物流戦略を立てる、物流システムの構築提案を行うなどのサービスを示すため、物流に関するコストカットに大きく貢献できるでしょう。

今まで物流業務に割いていた人員や時間を、コア業務に割り当てることが可能になります。小規模事業者であるほど、社内の限られた人員をコア業務に充てたいと思います。3PLは物流に特化したサービスのため、専門家による物流品質の向上も見込め、顧客満足度の向上にもつながる可能性があります。

3PLサービスを利用するデメリット


メリットの裏返しにはなりますが、外部サービスを利用することで社内にノウハウの蓄積がされず、物流に関する人材育成を行うことができなくなります。また、他社管理となるため実際の現場に出向くことが出来ない場合もあり、運用の様子や実態を確認できないといった点が懸念されます。

フルフィルメント・3PLサービスを検討するべき事業者とは

フルフィルメント・3PLの違い、そのメリット・デメリットを解説しましたが、では実際にどのような事業者が検討すべきなのでしょうか。

社内リソースをコア業務に集中させたい事業者


フルフィルメント業務は多くの仕事に分かれ、かつ直接的に顧客と接点をもつ業務のため、重要度の高い業務です。しかし、それ以上にEC運営には集客施策やマーケティング施策を考える時間も必要です。

社内の少ないリソースをいかにコア業務に集中させるかが、EC事業者にとって重要なポイントとなるため、人員確保が難しい場合には外部サービスを検討するべきだと言えます。

一定の経験があり、新たにEC事業を始める事業者


まったくの一からEC事業を始める場合、最初から外部サービスを利用することはあまりおすすめできません。なぜなら社内ノウハウが溜まらないまま、人材育成もできなくなってしまうからです。しかし、今までにフルフィルメント業務に携わったことがある、少しでも知識がある場合には外部サービスの利用をおすすめします。

先述したように、物流に関する設備や仕組みを整えるには多くのコストがかかるためです。新規事業立ち上げの際のコストはできるだけカットしたいもの。サービスを導入する目的が明確に決まっている場合には、自社にあったサービスを見極めて導入を検討しましょう。

まとめ

今回の記事では、似ているようで少し違う「フルフィルメント」と「3PL」について解説しました。EC事業には欠かせないフルフィルメント業務は、顧客の信頼や満足度に直接的に関わる重要な部分です。フルフィルメントと3PLの違いを理解し、今自社に必要なサービスはどちらなのかを考える場合の参考にしていただければと思います。


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