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Wednesday, January 20, 2021

【ホームズ】4階・5階の部屋、階段を使うのは大変? エレベーターのない物件に住むメリットと注意点とは | 住まいのお役立ち情報 - LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)

立地や間取りなど、希望にぴったりの物件が4階や5階の部屋で、エレベーターがついていない建物だった場合、あなたならどうしますか?

入居を決める際には、その物件での暮らしをシミュレーションしてみることが大切になってきます。

そこで今回は、エレベーターなしの4階・5階の物件への入居を考えている人に向けて、階段での上り下りが必要な生活のデメリットだけではなく、メリットやどんな人に向いているかまで、事前に知っておきたい情報をお届けします。

エレベーター

そもそも、マンションにエレベーターを設置するのに、階数などの基準はあるのでしょうか?

建物を建てるときの基準を定めた法律に、建築基準法というものがあります。高い建物にエレベーターの設置が法律で義務化されたのは、火災の消火活動を行う際などの緊急時に、昇降機が必要となるからです。

建築基準法(※1)でエレベーターの設置が義務化されているのは、「高さ31mを超える建物」であるため、一般的には7~10階建て以上のマンションが該当します。

老人ホームや介護施設など、高齢者向けの共同住宅の場合は、「3階以上の建物」という基準(※2)が設けられています。また、地方自治体単位で独自に設置義務を決めているところもあります。

※1 総務省「建築基準法(第三十四条2)

※2 国土交通省「高齢者の居住の安定確保に関する法律施行規則(第三十四条八)

これからますます長寿社会となっていくことを見据え、国土交通省は1995年に「長寿社会対応住宅設計指針」(※3)を策定しました。

その中では、部屋の間取りや床の仕上げ、手すりなどとともにエレベーターの設置基準についても「6階以上の高層住宅」と、具体的な階数指定で定めています。

さらに、3~5階の中層住宅にも、できる限りエレベーターを設置すると記載されています。つまり、1995年以降に建てられた高層マンションには、エレベーターが設置されていることが多いのです。

※3 国土交通省「長寿社会対応住宅設計指針(第3の5)

階段の昇降

6階建て以上のマンションではエレベーターの設置が一般化していますが、4~5階建ての物件にはエレベーターのない物件も多いです。

基本的に体力がある人であれば、一日に1、2回程度の上り下りであれば、それほど苦にはならないでしょう。しかし、足腰が弱くなってくる高齢者や妊婦さん、子ども、足腰に持病がある人などにはおすすめできません。

また、体力に自信のある人でも、買い物や旅行で荷物が多いとき、疲れがたまっているとき、病気やケガをしたときなどは負担に感じる可能性があります。

エレベーターのないマンション

エレベーターがないマンションの中層階に住む場合、体力面だけでなく、以下のようなことが発生する場合もあります。入居を決める際の注意点として覚えておきましょう。

引越しの料金は、新居までの距離と荷物の量が大きく関係します。さらに、大きく関係するのが「エレベーターの有無」です。

エレベーターなしのマンションで中高層階に住む場合、荷物を手作業で運ぶ必要があるため、作業時間や人件費が増えます。

したがって、エレベーターのない4・5階に引越しをする場合には、引越しの基本料金に加えて追加料金が発生する可能性があります。ちなみに、階数が上がるほどに追加料金も高くなっていくのが一般的です。

今回が初めての賃貸生活だったり、引越し先で家具や家電を新調したりする場合、家具量販店やインターネットでの購入先から配達してもらうこともあるでしょう。

しかし、エレベーターが設置されていない上階に住む場合には、家具や家電を部屋まで運んでもらえない可能性があります。

その理由としては、大きな家具や家電を上階まで運ぶには、搬入の途中で障害物がないか確認する必要があること、配達人が1名な場合が多いことなどが挙げられます。

エレベーターが設置されていないため、階段を使うしかありませんが、踊り場が狭くて曲がり切れず、部屋までたどり着けないために返品となるケースも少なくありません。

搬入ルートを測ってから家具を買い求め、店員さんと相談し、追加料金を支払えば配達が可能になることもあります。

エレベーターのない4階・5階の部屋を購入して住む場合、将来何らかの理由で売却しようと思ったとしても、買い手が見つかりにくい可能性があります。

こうした物件は、転勤・老後生活を見据えた引越しで物件を手放す際に困ることがあるので、目先のことだけを考えず、立地や日当たりなど、ほかの条件も併せて確認しておくといいでしょう。

4階・5階までの階段を使った上り下りに慣れても、ときには疲れていて足を滑らせることもあるかもしれません。

慣れてきた頃には気が緩み、転落事故などが起こりやすいため、十分注意する必要があるでしょう。急いでいるときの階段の利用にも気をつけてください。

エレベーターのないマンション

エレベーターがなく階段だけが頼りとなる中高層マンションは、注意点を知ると大変そうなイメージが出てきてしまいますが、実は以下のようなメリットもあります。

エレベーターは最初の設置費用にプラスして、維持のための管理費・電気代などもかかります。そのため、中高層のマンションの中には、大家さんの意向でエレベーターを設置していない物件もあります。

エレベーターは定期的なメンテナンスなど、何かとお金がかかる設備です。このような出費を抑えるためにエレベーターを設置していない物件では、管理費を含めた家賃や物件価格が安く設定されているケースが多いです。

エレベーターなしの部屋に住むことで得られる大きなメリットは、毎日行う階段の上り下りがちょうどいい運動になる点です。

普段、運動をする習慣がなく、デスクワークなどでイスに座る時間が長い人や車通勤の人などは、4階や5階まで階段を毎日利用することで運動不足の解消や肥満対策にもなります。

このメリットに魅力を感じ、エレベーターなしの部屋に住む人も少なくありません。

通勤・通学や帰宅の時間帯には、集合住宅でエレベーターを呼んでもなかなか来ないこともあります。せっかくエレベーターがあっても使いたいときに使えなければ、ストレスがたまったり、損をした気持ちになったりするかもしれません。

もともとエレベーターが設置されていない物件であれば、エレベーターを待つストレスもなく、時間の節約にもなります。感染症対策といった意味でも、密になることを回避できます。

マンションの階段

エレベーターのない部屋は、以下のような人に向いています。

  • 家賃や物件の購入価格を抑えたい人
  • 階段の上り下りが苦ではない人
  • 運動不足を解消したい人
  • ダイエットをしたい人
  • エレベーターを待ちたくない人

一方で、以下のような人の場合、エレベーターなし物件は向いていません。

  • 階段の上り下りを面倒に感じる人
  • 妊娠中もしくは妊娠の予定がある人
  • 足腰に持病がある人
  • 階段の上り下りに不安がある高齢者

物件探し

部屋探しで意外と盲点なのが「エレベーターの有無」です。エレベーターなしの部屋にはデメリットだけでなく、メリットもありますが、自分や同居家族の体調や資金計画によってもメリット・デメリットが変化します。

若いうちはエレベーターなしの部屋で家賃などの出費を抑え、年齢が上がるのに合わせてエレベーターありの部屋に引越しをするという手もあります。自身の状況と将来的な暮らしのビジョンを含めて、物件を決定するようにしましょう。

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